東京土建一般労働組合 練馬支部

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【13.06.09】14年ぶりに設計労務単価上がる…賃金運動の成果!

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公共工事での賃金は上がっていますか
 2013年度公共工事設計労務単価は、大幅な引き上げがはかられ、51職種単純平均で18,996円(前年度比2,492円)、16.1%増となりました。
 14年連続引き下げられてきました。負のスパイラルとなっていた、従来の市場賃金調査方式の破綻をみとめたものです。また、設計労務単価の中に労働者の法定福利費を盛り込ませた成果を生み出しました。組合の運動と要求が作り出した成果といえます。
 国交省は、建設労働者の賃金が、全産業平均賃金よりも26%も低いことを認め、「建設労働者に対する適切な賃金の支払いは建設産業全体の課題」とし、建設業団体、公共・民間発注者あてに技能労働者への適切な水準の賃金支払いを3月29日に文書要請しました。
 はじめての「賃金引き上げ要請」は、内容も異例とも言える踏み込んだもので、「技能者の確保・育成には適切な水準の賃金の支払いが極めて重要」であり、元請は、「下請企業に対し社会保険料(事業主負担分及び労働者負担分)相当額を適切に含んだ額により下請契約を締結すること」、「元請の地位を利用した下請けへの安値発注の厳禁」、「設計変更により発注者から追加費用が払われたら下請企業に適切に支払うこと」を指示する内容です。

設計労務単価ってなに?
 毎年、公共工事に従事する労働者の県別賃金を職種ごとに調査し、その調査結果に基づいて公共工事の積算に用いる「公共工事設計労務単価」を決定していますが、この調査を「公共事業労務費調査」といいます。

練馬区では契約金額の変更の「申し出」受付中
 設計労務単価の引き上げに伴って練馬区では2013年4月1日以降に契約をおこなった工事のうち旧労務単価で予定価格を積算した各業者に「契約金額の変更について」という通知をおこなっています。期限は6月20日までです。文章では「下請企業との官ですでに締結している請負契約金額の見直しや、技能労働者への賃金水準の引き上げ等について、適切に対応されますようお願いいたします」とし、区へ提出する書類にも「…変更された場合は、既に締結している下請契約金額の見直しや、技能労働者への賃金水準の引き上げ等について適切に対応いたします」と誓約事項も含まれています。
 今年の4月1日以降の契約で旧設計労務単価で見積もった工事を契約した場合は単価や賃金が引きあがる可能性があります。是非チェックしましょう。

練馬区が発表した「契約金額の変更について(協議申し出)」

契約金額の変更について(競技申し出)